多田陽一

多田陽一

デジタル機能本部 2020年入社

5000万人との顧客接点を再構築 ヤマトの基盤を武器に、「目的」主軸の開発を

前職の総合ITベンダーではネットバンキングの勘定系システムの開発を担当。主にプロ ジェクトマネージャーとしてDX案件やサービス開発を経験する中で、受注したものを作 るだけではなく、より主体的に開発に携わりたいという思いから、転換期を迎えたヤマト 運輸への転職を決意。
老朽化したクロネコメンバーズを改修事業会社ならではの大規模プロジェクトに挑戦
ヤマト運輸が運ぶカスタマー向けの荷物は毎月1億個以上にのぼり、その配達状況の確認 や受け取り時間の変更、通知などの機能を持った「クロネコメンバーズ」は会員数5000 万人を誇っています。他社では経験できない規模の大きさには入社直後から圧倒されてき ました。私が進めているプロジェクトのミッションは、そんなクロネコメンバーズのシス テムをクラウド環境に再構築するとともに、サービス機能改善を行うことです。長らくオ ンプレ環境に構築された現行システムは老朽化し、かつて別々のシステム部が導入したプ ログラムが絡み合って分断され、新たなサービスの導入も困難な状況でした。このシステ ムを新たな環境に作り直すことで、より便利な荷物の確認・スムーズな受け取り変更を実 現し、再配達に関わるコストやCO2を減らすことにもつながるクリティカルなプロジェ クトです。
私は入社直後からプロジェクトマネージャーに就き、要件定義からリリースまで一貫して システム開発のQCD(クオリティ・コスト・デリバリー)を管理してきました。複数のベ ンダーをまとめてプロジェクトをオンスケジュールで進めながら、事業部からの「こんな ことも実現したい」という要望に対しても、検証や実装を行っています。ピーク時には数 百人が稼働する非常に大規模かつ高難易度なリニューアルですが、チャレンジングな仕事 だと感じています。
「実現したいこと」を意識するやりがい物流の実情を踏まえたシステムへ
ロジェクトの立ち上げフェーズでは、システム基盤の刷新にあたって実現したい機能や スペックの要件と、開発スケジュールやコストとの調整に尽力してきました。ユーザーへ の影響度や費用対効果を念頭に内容を整理するとともに、複数ベンダーの工程や品質の管 理を行い、事業部から寄せられる多くの企画案や要望を検討します。ヤマトでは常にユー ザー目線で「何を実現したいか」を主軸に考えながら開発ができ、ベンダーでは得られな かった事業会社ならではのやりがいを感じています。
一方で、最初は物流についての知識に乏しく、現場での荷物の動きを理解できていません でした。荷物は「出荷待ち」「輸送中」などのステータスに従って届けられると思ってい ましたが、実際にはセールスドライバーの判断で「この荷物はまとめて先に配達しよう」 といった柔軟な対応が行われています。そうした現場の動きや想定外のステータス遷移を 前提に、システムで厳格に固めることなく実情を踏まえた開発を行う必要があるのです。 開発方針としては、独立した複数のサービスでソフトウェアを構成するマイクロサービス の考え方を取り入れて、新たな機能の追加をいち早く実行できることを目指しており、 PoC(試作前の検証やデモ)にも対応できるようにすることで、よりきめ細かなサービス が実現できると考えています。
多田陽一
圧倒的基盤を活かし、 パーソナライズされたサービスを提供
今後、クロネコメンバーズは改修によって、よりお客様個人の状況に合わせたサービスの 提供が実現可能になります。例えば、お客様の生活リズムに合わせて、受け取りやすい曜 日や時間帯にピンポイントに荷物に届けることができれば、お客様にとっても面倒な再配 達を減らすことできるはずです。それはヤマト運輸にとっても、業務の効率化や省力化と いうメリットにつながります。新型コロナウイルスの影響でEC需要が一層高まり、物流 業界では人材不足が課題となる中で、個人に最適化したサービスによって少ないリソース でものを運ぶことができる体制は、ますます重要になっていきます。
ベンダーのエンジニアとして働いていたころは、どうしても目的意識が薄れ、開発作業や 手段がメインになってしまいがちでした。いまはヤマトという大きな組織で開発全体を担 うからこそ、「どんなサービスにつなげることができるか」という目的を常に意識しなが らプロジェクトを進めることができています。その先に目指しているのは、クロネコメン バーズ5000万人の会員に向けて、荷物情報だけではなく商品やビジネスを提供できるプ ラットフォームへと発展させていくという未来です。私個人の目標としても、この重要な プロジェクトを完遂したのち、膨大な会員基盤の更なる活用によって、社会を変えるよう なサービスや顧客体験を創出する新システムの開発にも尽力していきたいです。